北京の甘味といえば、豌豆黄は外せない存在です。茹でたエンドウ豆を裏ごし、砂糖を加えて練り、型に流し固めたこの伝統菓子は、そのなめらかな口当たりと上品な甘さで、明代の宮廷で愛され、清代には民間に広まったといわれています。特に旧暦3月3日の「蟠桃宮廟会」では春の訪れを告げる菓子として親しまれ、今でも北京の人々に愛され続ける味わいです。
1、豌豆黄の3大魅力
なめらかで繊細な口どけ
豌豆黄の最大の魅力は、なんといっても「入口即化」(口に入れたとたんにとろける)と形容されるなめらかな食感です。エンドウ豆を丁寧に裏ごし、でんぷん質だけで作るため、まったく歯ごたえがなく、舌の上でふんわりと溶けていく感触は、日本の練りきりや羊羹にも通じる繊細さがあります。
素材の味を活かした上品な甘さ
宮廷菓子として発展した豌豆黄は、甘ったるくない上品な甘さが特徴です。主原料はエンドウ豆と砂糖のみ。エンドウ豆のほんのりとした香りと風味を活かし、砂糖でほのかな甘みを加えたシンプルな味わいは、いくつ食べても飽きがきません。食後のデザートやお茶請けに最適です。
季節感と栄養価
豌豆黄は、かつては春の訪れを告げる季節の菓子でした。エンドウ豆の豊富な食物繊維とビタミンを含み、消化を促進する効果もあるといわれています。また、見た目の美しい琥珀色も魅力のひとつで、切り分けて皿に盛ると、ひと口サイズの宝石のようにも映ります。
2、食べられる場所
本場の豌豆黄を味わうなら、北京の老舗がおすすめです。
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北海公園・仿膳飯莊:宮廷料理を継承する老舗。最も伝統的な味を提供。
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護国寺小吃:北京の大衆点心店。手頃な価格で本格的な豌豆黄が楽しめる。
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牛街:清真(イスラム)点心店が集まるエリア。イスラム式の豌豆黄も。
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稻香村:北京のチェーン和菓子店。持ち帰り用にも最適。

3、食べるときのポイント

「北京の伝統的な甘味を味わいたい」「食後のデザートに軽い甘味がほしい」「日本の和菓子とは違う、中国の繊細な菓子文化を体験したい」——豌豆黄は、北京の食文化の奥深さを感じさせ、旅の思い出をより豊かなものにしてくれることでしょう。