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華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮

西安市街から東へ約30キロ、緑豊かな驪山(りざん)の麓にたたずむ華清宮は、3,000年に及ぶ皇室の温泉離宮の歴史を持ち、特に唐代には玄宗皇帝と楊貴妃の愛の舞台として華やかなりし場所です。自然の恵みである温泉と山水を巧みに取り入れ、楼閣や湯殿が驪山の斜面に沿って建てられたその景観は、中国における「山水宮苑」の傑作と称されます。ここでは、白居易の『長恨歌』に詠まれた「春寒賜浴華清池,温泉水滑洗凝脂」(春寒の華清池に浴を賜い、温泉水滑らかにして凝脂を洗う)という優雅な光景に思いを馳せながら、唐代の宮廷文化の粋を体感できることでしょう。
華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮


 
1、華清宮の3大魅力

  1. 楊貴妃も愛した、千年を超える温泉と宮廷のロマン

華清宮の歴史は古く、遠く周の時代にまで遡ります。「星辰湯」、「驪山湯」 などの名で呼ばれ、秦の始皇帝や唐の太宗など、歴代の皇帝たちに愛されてきました。しかし、華清宮を最も有名にしたのは、玄宗皇帝と絶世の美女・楊貴妃の深い愛情です。宮内には、楊貴妃専用の湯殿「海棠湯」 や、玄宗皇帝が使った 「蓮花湯」 の遺跡が保存されており、彼女が皇帝から賜った温泉で美を保ち、二人で愛を育んだ宮廷生活に思いをはせることができます。また、宮殿の名前の由来は、玄宗皇帝が「華清蕩邪而難老」(華清の湯は邪を払い、難老=不老長寿をもたらす) という言葉から名付けたとされ、古来より温泉が持つ癒やしと美容の力への信仰も感じられます。
華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮
  1. 唐代の宮廷文化に触れる、歴史的遺構とスペクタクル

華清宮では、唐代の宮殿建築の壮大なスケールを感じることができます。園内には、玄宗皇帝と楊貴妃が寝殿とした飛霜殿、彼らが愛でた九龍湖、さらに驪山の山頂へと続く索道(ロープウェイ) など見所が豊富。特に、「唐華清宮御湯遺跡博物館」 では、発掘されたままの状態で保存された皇帝や妃たちの湯殿遺跡を見学でき、唐代の宮廷生活の実態に迫れます。さらに、夜には中国初の大型実景歴史舞劇『長恨歌』 が上演され、驪山と華清宮を背景に、玄宗と楊貴妃の悲恋物語が激光、音楽、舞蹈によって絢爛豪華に描き出されます。この壮大な演出は、訪れる人々を唐代の華やかな世界へと誘い、一見の価値があります。
華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮
  1. 二つの歴史的大事件を伝える、生きた教科書

華清宮は、玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスだけでなく、中国史を動かした二つの重大な事件の舞台でもあります。一つは、古代・周の時代の「烽火台」 です。驪山の頂上に建つこの烽火台は、周の幽王が寵姫・褒姒(ほうじ)の笑顔を見るため、緊急時にのみ烽火を上げて諸侯を集め、後に信用を失って国を滅ぼした「烽火戲諸侯」の故事で知られ、その興亡の歴史を今に伝えています。もう一つは近代の事件で、1936年に起きた「西安事件」の現場です。蒋介石が滞在した五間厅には、当時の激戦でできた生々しい弾痕が今も残るなど、生きた歴史資料としても貴重な場所となっています。
華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮


 
2、最適な観光プラン

  • ベストシーズン:春(3月~5月)と秋(9月~11月) は気候が穏やかで、屋外の散策に最適です。冬は温泉の湯気が立ち込める風情ある景色を楽しめ、体も温まります。大型実景歴史舞劇『長恨歌』は主に4月から10月にかけて上演されます。
  • 理想の時間帯:園内をじっくり見学するなら午前中がおすすめ。午前中に歴史遺跡を巡り、午後は驪山を散策、夕方から夜にかけては『長恨歌』の鑑賞(シーズン中)や、華清宮のライトアップされた夜景を楽しむのも素敵です。
  • アクセス:西安市街からは車で約1時間。地下鉄や路線バスを利用する方法もあります。華清宮は兵馬俑博物館からも近く、同じ日に両方を訪れる観光客も多いです。
  • 入場料:入園料とは別に、『長恨歌』の公演鑑賞チケットなどが別途必要です。詳細は公式サイトなどでご確認ください。

華清宮 ── 華清宮は、楊貴妃と玄宗皇帝の愛の物語が今に息づく、唐代を代表する温泉離宮


 
3、フォトグラファーとSNS映えした写真を狙う方へ

華清宮は、歴史のロマンと自然の美しさが調和した、絶好の写真スポットです。
  • 定番ショット:九龍湖に映る驪山と宮殿の美しい逆さ影を収めましょう。特に夕方のライトアップ時は、昼間とは違った幻想的な風景が広がります。
  • ユニークな構図:楊貴妃の「海棠湯」遺跡など、歴史の重みを感じられる遺構に焦点を当て、唐代にタイムスリップしたような一枚を。
  • 光と湯気を活かす:朝もやや、冷え込んだ日に立ち上る温泉の湯気をレンズに捉えれば、幽玄で情緒あふれる作品に仕上がります。


 
4、おすすめの旅行者タイプ

  • カップル・ロマンチックな体験を求める旅行者 ★★★★★ 玄宗皇帝と楊貴妃にまつわる史跡と、美しい自然環境は、恋人同士で訪れ、永遠の愛を誓うのに最高のロマンチックスポット。
  • 歴史・文化に興味のある旅行者 ★★★★★ 唐代の宮廷文化のみならず、古代周から近代に至るまで、中国の歴史の重要な断面に触れられる、まさに生きた歴史博物館。
  • 写真愛好家・SNS発信者 ★★★★☆ 宮殿と山水が織りなす美しい風景、夜の大型ショーやライトアップは、SNSを賑わす魅力的な写真が撮れる場所。
  • 家族旅行(お子様連れ・ご年配の方を含む) ★★★★☆ 園内は比較的平坦なエリアも多く、ロープウェイも利用できるため、無理なく歴史散策を楽しむことができます。ただし、驪山の山頂近くなどは階段や坂道もありますので、ご注意ください。
「悠久の歴史にロマンを感じたい」「皇帝と妃の絢爛な愛の物語に触れたい」「山水と調和した中国の伝統的な庭園美を楽しみたい」——華清宮は、そんな思いを叶え、旅の記憶をより深みのあるものにしてくれることでしょう。
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